痔ろうになった知り合いの話【体験談】
こんにちは、淑女です。
私の知人で痔ろうになった、という人がいたので、詳しく聞いてみました。
痔瘻(じろう)とは?
「痔ろう」は、直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる痔のことです。肛門周囲に膿がたまる「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」が進み、慢性化すると痔ろうになります。
痔は基本女性に多く見られるのですが、痔ろうは男性に多く見られます。
原因
「肛門周囲膿瘍」という病気から進行することが多く、お尻周りのくぼみが細菌感染を起こし、膿が出るところから始ります。痔ろうは下痢の人によく見られ、下痢はストレスやお酒の飲み過ぎが原因で起こりやすくなります。
痔ろうになった男の話
痔ろうになった人:当時21歳・男・調理師
以下語り口調になります。
初めは高熱とお尻の違和感さ
忘れもしない2018年12月8日、朝起きたら身体がすごくだるい。熱を測ったら39度あった。でも、特に頭が痛いとか咳が出るとかはなくて、熱による身体のだるさがあっただけ。
時間が経つにつれてお尻に違和感が。だんだん座るのすらつらくなってきた。パンツの中に手を入れて、違和感がある部分を触ってみると、パンパンに腫れていた。
その日は幸いにも仕事は休み。そして、父の誕生日。ご飯は父の好きなものを食べようということで、近所の蕎麦屋へ。しかし、ここで問題が…。蕎麦屋の椅子が木製、クッションも薄い。お尻がパンパンに腫れているので座れずに、ほぼ空気椅子。なんとか食事を済ませ、帰宅後はずっと寝ていた。痛みで座れないためとにかく一日中寝ていた。
熱は全く下がらず。身体はだるいまま。食欲はあったのが唯一の救い。そして、そのまま就寝。
次の日の異変
次の日朝起きたら、驚くくらい体が軽い!昨日のだるさが嘘のよう。
しかし、ふと、パンツに違和感を感じた。まるで漏らしたかのような違和感。本気で漏らしたかと思った。恐る恐る触ると膿だらけ。
熱も下がったし膿も出たからと、普通に出勤。
会社に行くときはいつも早く行って便座に座るんだけど、その日もトイレに行ってパンツ下ろしたら、パンツ血だらけ。「ひえ~~~~~~」と思わず声が出た。
替えのパンツもないためトイレットペーパーで拭いてトイレットペーパーをパンツとの間に挟んで、上司や同僚に昨日からのことを報告した。
すると上司は「それは痔ろうだよ」と。
なんでもその上司は痔ろうになったことがあるらしく、症状を聞いて痔ろうの時の症状だと思ったらしい。
早速休憩時間、痔ろうについて調べてみる。痔ろうって簡単に言うと最強の痔らしい。
「早めに病院行きなさい」という上司の言葉通り、次の休みの日に病院へ行くことにした。
初肛門科
俺、肛門科とか行ったことなかったんだけど、自分と同じような年代の人はほとんどいなかった。客層は基本おじいちゃんおばあちゃん、たまに妊婦さん。
なんでも、子供を産んだ時になることもあるらしい。
いざ診察。これがまあ〜恥ずかしい。
お医者さんにお尻を見せる。それはまあ良いんだけど、看護師さんがつくのがとにかく恥ずかしい。しかも若い女の看護師さん。
その看護師さんが肛門を見やすいように、お尻を持ち上げるようにくいって広げる、それが一番恥ずかしかった。「何やってんだろう自分…」って思ったよね。
お医者さんは触診してくる。穴に指突っ込まれる。これも恥ずかしかった。お医者さんは何でもないように、「あ、これは痔ろうだね。膿が少しだけ残っているから取って帰ろうか。」と言ったので、あとは言われるがままに血液検査、肛門の中のレントゲンを撮ったりした。
そしてその後、部分麻酔。肛門の周りに十回くらい麻酔うつ。それがまたちょっと痛い。「ちくっとするよ〜」って言われたけど、ちくっとじゃなくて普通にぶすっと刺してるねあれは。部分麻酔だから自分自身の意識はあるのね、そんでその時も看護師さんがお尻広げる。これもまた恥ずかしかった。
いざ麻酔効いてきたなと思っていたら、「膿出しますね~」という先生からの声。そして身体に電流が走ったかのような激痛。もう本当に痛かった。看護師さんは抑えていてくれたがそれを振りほどくくらい。多分もう飛び上がった。
「いっっって」と思わず声を出してしまったら、先生が「痛かったですか?膿出ましたよ~」と教えてくれた。
「1週間後くらいに経過観察でまた来て下さい」と言われて、お尻に綿みたいなやつを詰められて十字でテープで止められた。
帰りは「自転車に乗らないでください」と言われたので、歩いて帰った。お尻が痛くてゆっくり変な歩き方でのそのそ帰っていた。その日スウェットで行っていたんだけど、自分の姿がドアにうつったとき、お尻の部分が綿のせいでもっこりしていて漏らしてるやつみたいになっていた。
この時にまた「俺、何してるんだろう」と恥ずかしいやら悲しいやらでとぼとぼ帰った。
先生から言われたことと現在
その後、薬も飲んでたからか痛むこともなく、1週間後の経過観察に行った。
その時に先生から、
「痔ろうは肛門近くに管が出来ちゃうこと。管を手術で摘出しないことには完治はない。でも再発する割合的には30%くらい。半年間くらい再発しなければほぼ再発することはない。」
と言われた。
あと、
「トイレ長い?」って聞かれた。
痔ろうってトイレが長い人がなるんだって。
「トイレはひと踏ん張りして出なかったらすぐ出て。粘らないで。」って言われた。
思い返したら、俺は仕事に必ず間に合うようにしたいから、かなり早めに職場につくようにしてたんだよ。で、休憩室とかもないからトイレしながら時間つぶしてたんだよね。出勤前に15分間くらい。
あの便座の形も肛門に負荷がかかりやすい形になってるらしいから、力まなくても座ってるだけであんまり良くないんだって。
それからは、早く行っても外のベンチとかで座って待つようにしたよ。
その後、再発もしてないから多分治ったんだと思う。でも、軟便が続くと以前腫れてたところに違和感があるんだよね。でもそれをぎゅっと押すと治る。痛くはないから多分大丈夫。
ちなみに、痔ろうのこと教えてくれた上司は痔ろうになったときは即手術だったらしい。手術って言っても一泊くらいの簡単なやつらしいけど。
まとめ
痔瘻は原則的に手術で治します。しかし、手術しなくても良い痔瘻もあるそう。彼はたまたま手術しなくて良い痔瘻だったよう。稀に癌になることもあるそうなので、定期的に受診はした方がよさそうです。
身近に切れ痔の人は私含めてかなりいるのですが、痔ろうになった人の話は中々聞かなかったので記事にしてみました。切れ痔と比べて発熱したり痛みが強かったり、かなりつらいようでした。
調べてみるといきなり痔ろうになるという人は珍しいようで、まず肛門周囲膿瘍から始まるみたいです。少しでも違和感を感じたら病院に行きましょう!
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