歯科

【歯科衛生士が教える】歯磨き粉を選ぶときに気にしてほしいこと

こんにちは、歯科衛生士の淑女です。

みなさん、歯磨き粉はどうやって選んでいますか?
なんとなく安いものやCMに流されて買っていませんか?

仕事をしていても、「お勧めの歯磨き粉ありますか?」と聞かれることがよくあります。

この記事では、歯磨き粉を選ぶときに気にしてほしいポイントについてお伝えします!



歯磨き粉を選ぶときに気にしてほしいポイント

フッ素濃度

「フッ素は歯を強くする」

よく聞く言葉ですね。

その言葉通りフッ素は、歯の結晶構造を丈夫にして虫歯になりにくくする働きや、抗菌作用、再石灰化作用など歯にとってとても良い影響があり、エビデンス(科学的根拠)もしっかりある、歯磨き粉には欠かせない成分です。

歯磨き粉に含まれているフッ素は製品によって違い、それはフッ素濃度といいます。
国際基準(ISO)では上限濃度が1500ppmだったのに対し、日本は薬事法により1000ppmと少なめに定められていました。

しかし、2017年に薬事法が変わり、フッ素濃度の上限が1000ppmから1500ppmになりました。

つまり、「今までの歯磨き粉よりも、もっといっぱいフッ素入れていいよ~」ということです。

そして最近では1450ppmの濃度の歯磨き粉が続々と出てきています。
フッ素は濃度が高いほど、お口の中に残りやすいので、なるべく高濃度のものを使うことをおすすめします!

ただし、小さなお子様はフッ素中毒になってしまう恐れがあるので、子ども用の歯磨き粉が良いです。
1500ppmのフッ化物配合歯磨剤は6歳未満の子供には使用を控えてください、と書かれていることがあるのはそのためです。

年齢別の推奨される濃度はこちらです。

6歳未満500ppm
6~14歳1000ppm
15歳以上1500ppm

この年齢分けには目安があり、
うがいや吐き出すのが難しい子どもの場合は500ppm、
6歳以下のうがいや吐き出しが出来る子どもの場合は1000ppm

と言われています。

うがいや吐き出しをすることで歯磨き粉に含まれているフッ素の成分が流れてしまうからです。

親が使っている歯磨き粉を使いたがる子どももいますが、フッ素濃度の観点から言うと子どもは子ども用の歯磨き粉を使うのが無難ですね。

結論!
大人はフッ素濃度が1500ppmに近い数値のものを!
子どもはうがいが出来るかどうかで判断して子ども用の歯磨き粉が無難

低研磨のもの

研磨剤の成分が少ないものがお勧めです。
低研磨が入っていると汚れや着色が落ちやすくなるというメリットもあるのですが、その分歯が削れやすく傷つきやすいというデメリットもあります。

歯が白くなる!と謳われている歯磨き粉は大体研磨剤が多めに含まれています。
そういった歯磨き粉を知覚過敏の人や歯ブラシの圧が強い人が使うと、余計しみやすくなったり歯磨きの時痛みが出ることがあるので、知覚過敏の人には特に研磨剤が少なめのものをおすすめします。
中には研磨剤が少ないホワイトニング歯磨き粉などもあるので、興味のある方は調べてみてください!(ただこういった歯磨き粉で歯自体の色を白くするのは基本出来ません。着色がつきにくくなる程度の効果だと思ってください)

研磨剤が全く入っていないと、着色が付きやすく感じたり汚れが落ちにくく感じる方もいるので、低研磨のものが無難です。

研磨剤が入っていなくても、歯ブラシがしっかり当たっていれば汚れは落ちます
あくまでも歯磨き粉は補助的なもので、それ自体に汚れを落とす力はないので、汚れが気になる場合は歯ブラシをしっかりあてましょう!


結論!
低研磨のものか研磨剤無配合のものがおすすめ!
低研磨が無難!

低発泡

発泡剤が入っていると成分が口の中全体にいきわたりやすいというメリットもありますが、磨けた気になってしまうというデメリットもあります。
また、泡立ちが良いとうがいを頻繁にしたくなってしまうので、せっかく歯磨き粉に含まれている良い成分も流れてしまいやすいのです!
そのため、低発泡、もしくは無発泡のものをおすすめします!


結論!
低発泡か無発泡のものがおすすめ!


お勧めの歯磨き粉


以上の条件を兼ね備えている歯磨き粉はいくつかありますが、その中でもわたしが一番おすすめするど定番の歯磨き粉はこちらです。

チェックアップ スタンダード


 

低研磨、低発泡はもちろん、低香味でもあります!
味が控えめでスーッとする感じも少ないため、長時間しっかり磨けますし、うがいも多くせずに済みます。
フッ素も1450ppmと高濃度配合で虫歯予防もばっちり!

歯科専売品なのですが、今の時代ネットでも購入できます。


チェックアップジェル


 

子ども用の歯磨き粉はこちら。
ジェル状のため、口腔内に長く停滞してくれるのでその分フッ素を取り込みやすいんです!
また、研磨成分が含まれておらず、香りが強すぎないため、すすぐのが苦手なお子さんにもぴったり。
フッ素濃度は味によって違い、バナナは500ppm、ピーチ、グレープ、レモンティーは950ppmとなっています。
6歳未満のお子さんはバナナ味、それ以上の子にはピーチ、グレープ、レモンティー味、とお子さんの成長に合わせて選べるのも魅力的です!


まとめ


ここまでお話ししてきましたが、歯磨き粉はあくまで補助的なものです。
歯磨き粉をどれだけ良いものにしても、歯ブラシでしっかり汚れを落とせていなければ効果はないのです!

まずは歯磨きをしっかりして、プラス@の要素として、歯磨き粉を使うようにしてみてくださいね!


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